75 エネルギー

75 エネルギー 【宇宙旅行】宇宙との対話

75−1 比較
・電子ニュートリノの質量:4.0*10^-19 J [1]
・陽子の質量:1.5*10^-8 J [2]
ヒッグス粒子の質量:2.0*10^-8 J [3]
・地球表面で地表から1メートルの高さにあるリンゴ (102 g) が持つ位置エネルギー:1 J [4]
・脳の消費エネルギー:1.67*10^6 J/日
・質量1kgの物体が太陽系から脱出するために必要な運動エネルギー:1.9*10^11 J [4]
・人類史上最大の核兵器が爆発したときに発したエネルギー(ツァーリ・ボンバ、1961年):2.5*10^17 J [4]

75−2 ダイソン球:星のエネルギー利用 [4]
アメリカの宇宙物理学者、フリーマン・ダイソンが1960年提唱した。
○恒星を卵の殻のように覆い、そのエネルギーのほとんどを利用する仮説上の人工構造物。
○ダイソン球を発見すれば、高度な文明を持つ宇宙人が存在することを確認できる。
○また、技術開発の方向を知ることが出来る。
○地球から1,480 光年離れた恒星KIC 8462852は、不自然な赤外線を発していることから、ダイソン球である可能性がある。[5][6]
○なお、SETIの科学者がアレン・テレスコープ・アレイで1-10GHzの電波を調べたものの、人工的な信号を見出すことはできなかった。[7]
ダイソン球.png
※ダイソン球のイメージ[5]

75−3 エネルギーの利用レベル:カルダシェフ・スケール[4][8]
○ニコライ・カルダシェフは、高度に発達した宇宙文明を3つの段階に分けている。
第1段階 一つの惑星上で得られる全エネルギーを利用する文明≒4.0*10^12 J/s
第2段階 一つの恒星系で得られる全エネルギーを利用する文明≒4.0*10^26 J/s
第3段階 一つの銀河系で得られる全エネルギーを利用する文明≒4.0*10^37 J/s

○マイケル・ギャレットは、中赤外による地球外文明探索の結果、第3段階の文明は非常にまれか、存在しないと報告している。(2015年8月) [8]

75−4 宇宙太陽光発電システム(SSPS:Space Solar Power Systems)[9]
JAXAは2030年の商用化を目標にしている。

○要素技術
・宇宙空間に太陽光パネルを展開し、マイクロ波もしくはレーザーにより地上に送る。
 ※ただし、レーザーの場合は天候の影響を受ける。
※受信局は海上等に設置。

○コスト
・100万kw(原発1基分)の施設(2030年設置)の場合[10]
輸送費:5兆円
建設費:1.3〜2兆円
維持管理費:340億円/年

太陽光パネルは2km四方。
※発電コスト8円/kwhを達成するためには輸送費を今の50分の1にまで下げる必要がある。
原発1基の建設費は数千億円だが、日本の場合、最終処分場はない。
宇宙太陽光発電.png

○関連
・ソーラーセイル⇔No.70−5 恒星探査計画
・SolarEn社は宇宙太陽光発電用衛星からの電磁ビーム照射で熱帯低気圧の渦の温度を上げることで勢力を弱める技術の特許申請を行っている。

【参 考】
1. Wikipediaニュートリノ
2. Wikipediaヒッグス粒子
3. Wikipedia:陽子
4. Wikipedia:ダイソン球
5. MARK PRIGG FOR DAILYMAIL.COM(October 2015)
http://www.dailymail.co.uk/sciencetech/article-3271546/Have-researchers-alien-MEGASTRUCTURE-Researchers-reveal-bizarre-star-say-huge-unknown-object-blocking-light.html
6. No.96 宇宙人との交信
7. Wikipedia:KIC8462852
8. Wikipedia:Kardashev scale
9. Wikipedia:宇宙太陽光発電
10. 産経ニュース”「馬鹿げた計画」酷評「宇宙太陽光発電」 NASAが手を引いても開発続ける「技術立国日本」の意地”2015年3月
http://www.sankei.com/premium/news/150327/prm1503270001-n3.html